修理事例のご紹介

ロレックス 3番車オーバーホールゼンマイローター真仕上げ(磨き)裏蓋パッキン

ロレックス サブマリーナのオーバーホールを実施しました。(神奈川県相模原市のお客様)

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神奈川県相模原市のお客様より、時計修理の匠工房に、ロレックス サブマリーナのオーバーホール/修理ご依頼がございました。

かなり昔に購入しました。一度もメンテナンスをした事がありません。
ロレックスが動かなくなり、リューズがなかなか押し込めなくなり3年ほど使っていませんでしたので、修理してまた使おうと思っています。
ベルト留め具のところも直ぐに外れるので、ベルトの修理もおねがいいたします。と、初めてのメンテナンスで当店にご相談を頂きました。

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※到着時のお写真を使用しております

サブマリーナについて

ロレックス サブマリーナは、ダイバーズウォッチの名作と言われており、安定の人気を誇るロングセラー機種です。

1953年頃にファーストモデルのRef.6204が発売され、翌年の1954年頃に発表されたRef.6205より、ベゼル部分に1分間隔の目盛りが 15分までプリントされ、現在(2020年)に至るまでそのデザインは引き継がれています。

Ref.6536より、片巻上げから両巻上げに進化し、針のデザインがメルセデス針(ベンツ針)となりました。その呼び名は、有名な自動車メーカーのメルセデスベンツの”スリーポインテッドスター”に似たデザインが時針に用いられているからと言われています。

その後、ドーム形の風防ガラスからフラット形に変化や、リューズがトリプロックリューズに進化など、実用性を高める為に様々な試行錯誤が繰り返され、現在のモデルに至ります。


時計の状態

ロレックスは長年ご使用されたことによりムーブメント内の油切れに加え、ゼンマイ切れの状態でした。

オーバーホールに加えてゼンマイの交換、その他、2番車、3番車とローター真が摩耗・がたつき有りの為、交換が必要な状態でした。
ゼンマイは機械式時計の動力であり、巻き上げられたゼンマイがほどけようとする力で機械式時計は動きます。
金属疲労により切れたり、長年使用されたことにより劣化し本来の正常な動力を発揮できなくなります。

加えて、リューズ部分のねじ込みがほぼ引っかからない/辛うじて引っかかっているロック不良の状態でしたので、リューズと受側のチューブ(リューズ固定するために、ケース側についている部分)も純正部品で交換させて頂きました。

リューズのねじ込みが不良の状態でリューズだけ交換しましても、受側のチューブを交換されないと、せっかく交換したリューズのネジ山の摩耗が早く進んでしまいます。

ロレックスのリューズは、受側のチューブとのネジ山がかみ合い、固定(ねじ込み)される仕組みとなっています。
リューズはゼンマイを巻き上げる以外にも時刻合わせや、日付が付いているタイプですと日付合わせもするために負荷がかかります。
リューズのねじ込み不良(飛び出た状態など)の場合は、ロレックス本来の防水性が失われてしまい、リューズ部分から湿気や水、ゴミ等が入り込みやすくなり、時計にとって良くない状態になりますので、ご注意くださいませ。

その他、自動巻きの時計に必要不可欠な部品、ローターを中心で支えている部品であるローター真と、輪列を担い精度にも関係する歯車の3番車を純正部品で交換致しました。
内部に油が回っていない状態で使用をされておりますと、やはり部品に負担がかかりますので、定期的なオーバーホールをお勧めさせて頂きます。

オーバーホール時に、留まりが緩くなったベルトのバックル部分も調整させて頂きました。

長年使用をされておりますと、経年劣化や磨耗などでベルトのバックル部分の留まりが、段々緩くなる場合がございます。
オーバーホールご依頼時に、可能な範囲で調整/修正させて頂いております。
今回も調整/修正で改善する事が出来ました。

ロレックスは価値を保つ為にも、定期的なオーバーホールと純正部品での修理をお勧めさせて頂きます。

修理完了後、納品前のお写真です

●お客様の感想

時計の納品後、お客様よりご連絡を頂きました。


今回ロレックスの時計を修理していただいて本当にありがとうございました!!
実は匠工房さんに修理をお願いする前に、近所のお店にも見積りを依頼したのですが、、、
ざっくりで15万円かかりますといわれて修理をあきらめようか迷っていました。

でも思い出のある時計だし、思い切ってインターネットで申し込みして良かったです。
電話でもざっくばらんというかか、ほっとする感じで、私にとっては初めてのインターネット修理でしたが何故か安心してお任せすることができました。

ベルトもすぐに外れてしまうので、とお伝えしたところ無料で調整していただいて、今はしっかりと止まるようになりました。
ありがとうございます。修理していただいた職人さんやスタッフの皆様にどうぞよろしくお伝え下さい。


誠にありがとうございました。

ロレックスは価値を保つ為にも、定期的なオーバーホール、純正部品での修理をお勧めさせて頂きます。

●今回の修理内容

オーバーホール、裏蓋パッキン、ゼンマイ、リューズ、チューブ、3番車、ローター真、ベゼルバネ 、仕上げ (ケース・ブレス磨き)

修理料金:8万円台前半 (税抜)※修理当時(2020年)の価格