カルティエの遅れの原因は?5つの理由とよくある質問にお答えします
「カルティエの時計が遅れる」「電池交換したのに時計が遅れてしまう」
このような悩みを抱えている方は多いのではないでしょうか。カルティエの遅れの原因はいくつかありますが、機械式時計とクォーツ時計で原因が異なります。
機械式時計は気候や湿度、使い方によって精度に差が出るため、遅れているからと言って一概に壊れているとは言えません。またクォーツ時計でも電池残量が少ないために遅れていることもあります。しかし1日5分以上遅れる場合や電池交換をしても遅れが直らない場合は、別の原因が考えられます。
今回はカルティエが遅れる原因を大きく5つにわけて解説します。相談や修理依頼の際のよくある質問も紹介していますので、カルティエの遅れで悩んでいる方は、ぜひ参考にしてみてください。
カルティエの時計が遅れる原因5つ
カルティエの時計が遅れる原因は大きく5つあります。
≫機械式時計の日差の正常範囲での遅れ
1つ目の原因は、機械式時計の日差での正常範囲での遅れです。日差とは、時計が1日にどのくらい進みや遅れが発生するかの指標となるものです。例えば、カルティエのパンテールが1日平均5秒進む場合は、日差は+5秒と表現されます。
機械式時計は、小さな部品が100以上も組み合わさって動く精密機械です。そのため気温や湿度、使用状況に応じて日差は変わり、クォーツ時計よりも精度のブレが大きい特徴があります。そのため、日差は1週間~10日前後の平均を出すのが一般的です。
機械式時計の日差の許容範囲は、次の通りです。
最新モデルの時計:±5~10秒
アンティーク時計:±30~90秒
上記以外の時計:±10~30秒
機械式時計でも1日に5~10分も遅れてしまう場合は、何らかの不具合があることが考えられますので、時計修理店で点検を依頼したほうが良いでしょう。
≫クォーツ時計の電池残量が少なくなっている
2つ目の原因は、クォーツ時計の電池残量が少なくなっていることです。クォーツ時計は、基本的に電池残量が少なくなっても、時刻が遅れることはあまりありませんが、まれに起こります。この場合、電池交換をすれば時間の遅れは改善されますが、改善されない場合は他の原因が考えられます。
≫磁気帯びしている
3つ目の原因は、時計の磁気帯びです。磁気帯びとは、時計内部のムーブメントが磁化している状態のことを指します。時計のムーブメントは金属でできていますが、金属には強い磁気が近くにあると磁気が金属に移ってしまう性質があります。ムーブメントが磁化すると動きが乱れ、精度が狂ったり止まったりしてしまいます。
クォーツ時計も機械式時計と同じく、磁気帯びは発生します。クォーツ時計は、電池の動力で動いているため、ほとんどの部品が金属でできている機械式時計よりは、磁気帯びしづらいです。しかし、それでも強い磁気に長時間さらされていると磁気帯びしてしまいます。
強い磁気を発している製品は、パソコンやスマートフォン、充電器、電子レンジ、カバンのマグネット式の留め具など、身近なところに多々あるため、気づかない間に磁気帯びしてしまうことも多々あります。磁気帯びした場合、時計修理店で磁気抜きしてもらいましょう。
≫ムーブメントの部品破損、油切れ
4つ目の原因は、ムーブメントの部品が破損している、または油切れしていることが考えられます。機械式時計は前述の通り、100以上の部品から組み合わさっています。そのため1つの部品に不具合があると、連動して他の部品にも影響が出てしまいます。とくに強い衝撃を受けると部品が破損することが多くあるため、時計をぶつけたり落としたりした後に遅れている場合は、部品の破損が原因だと考えられます。
また部品同士がよく当たる部分には、摩耗を防ぐため油が塗布されています。この油が経年劣化により乾いたり劣化したりすると、部品同士のかみ合わせが悪くなり、遅れが発生することがあります。油を新たに塗布するには、時計修理店でオーバーホールを受ける必要があります。しばらくオーバーホールをしていないという方は、時計修理店にオーバーホールを依頼するようにしましょう。
≫内部の回路不良
5つ目の原因は、時計内部の回路不良です。クォーツ時計の故障で最も多い事例で、回路不良により時計の精度の狂いや止まりなどの影響が発生します。
クォーツ時計の仕組みとして、水晶(クォーツ)を細かく振動させることにより機械式時計よりも高い精度を保っています。電子回路は、その振動を一定に保つための部品です。一般的に電子回路の寿命は、10年と言われており、寿命が過ぎた回路は丸ごと交換する必要があります。
また電池切れのまま放置していると、液漏れが発生してしまいます。時計の内部で液漏れが起きると、隣接している回路やムーブメントにも影響があります。少量の液漏れであれば回路だけの交換で済みますが、液漏れがムーブメント全体に広がってしまうと、ムーブメント自体を交換しなければならず、修理費用が高額になってしまいます。
匠工房では、無料見積りパックで時計を送っていただくと、無料でお見積りをお出ししています。見積内容にご納得いただけない場合のキャンセル料も無料のため、「時計の遅れを直したい」「なぜ遅れているのかわからない」という方は、お気軽にお申し込みください。
カルティエの遅れに関するよくある質問
カルティエの遅れに関して、よくある質問とその回答を紹介します。
≫電池交換したばかりなのに遅れてしまう
「電池交換をしたばかりなのに、時計が遅れてしまう」という相談を非常に多く受けます。電池を交換しても遅れてしまうという場合は、磁気帯びか回路不良が濃厚と考えられます。
どちらの理由でも、時計修理店でオーバーホールを受ける必要がありますので、放置せずになるべく早くオーバーホールを依頼するようにしましょう。また電池交換をする際に、液漏れの跡が見られた場合には、電池を入れずに時計修理店に持ち込むことをおすすめします。
≫クォーツ時計もオーバーホールしなきゃいけない?
「クォーツ時計はオーバーホールをする必要はない」という認識をしている方もいますが、これは誤りです。クォーツ時計も電池交換だけでなくオーバーホールを受ける必要があります。
クォーツ時計の動力は電池と回路ですが、針を動かすのは歯車であり、そういった部品には油が塗布されています。前述の通り、油は経年劣化により乾いたり劣化したりしてしまうため、定期的な油の塗り直しが必要です。
また、防水機能を果たしているパッキンも経年劣化してしまうため、交換しないと防水機能が低下してしまいます。そのためクォーツ時計であっても、定期的なオーバーホールが必要です。
≫オーバーホールはどのくらいの頻度ですればいいの?
「オーバーホールはどのくらいの頻度ですればいいの?」という質問もよくいただきます。機械式時計とクォーツ時計、使用状況によっても推奨期間は異なりますが、一般的には機械式時計が3~5年に一度、クォーツ時計が4~6年に一度と言われています。
しかしこれはあくまでも問題なく使える場合での推奨期間のため、時計の遅れや違和感がある場合は、なるべく早くオーバーホールを出すようにしましょう。
≫磁気の影響を受けているかどうやって確認するの?
「時計が遅れているけど、磁気帯びか自分でチェックする方法はないの?」という質問もいただきます。自分で時計の磁気帯びをチェックするために、方位磁針を近づける方法があります。
方位磁針は磁気を感じると針が動くため、針が動くようであれば磁気帯びをしている可能性があります。小さな揺れであればよいですが、大きく揺れるようであれば磁気の影響を強く受けているため早めに修理を依頼したほうが良いでしょう。
また、この方法はあくまでも簡易的なチェック方法のため、しっかりと磁気帯びを確認したい方は時計修理店に磁気帯びの確認を依頼するようにしましょう。
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