修理事例のご紹介

ロレックス オーバーホールゼンマイチューブパッキン仕上げ(磨き)裏蓋パッキン

ROLEX GMTマスター2/定期メンテナンス、磨き(青森県平川市のお客様)

ROLEX GMTマスター2

青森県平川市のお客様のお客様より、時計修理の匠工房に ROLEX GMTマスター2 の修理依頼がございました。

定期メンテナンス、オーバーホール希望
との事でご相談を頂きました。

到着時のお写真です

ムーブ内油劣化の為、オーバーホールと消耗部品の裏蓋パッキン、ゼンマイの交換を実施致しました。

そして、お見積り時にオプションでご提案した仕上げ(ケース・ブレス磨き)も追加でご依頼を頂きました。
ブレスのコマが大きいタイプでしたので、仕上げをすることにより、一層綺麗になりました。


ROLEX GMTマスター2 はその名の通りGMT機能を搭載しており、同時に複数の国の時刻を確認できる時計です。
海外にいても第2時間に日本を設定すれば、海外にいながら日本の時間が常に確認できます。

↑緑の針がGMT針です

GMT針はベゼルのメモリを指して第2、第3時間を表します。(GMT針は24時間で1周します)
GMTマスター2のベゼルは両回転になっており左右どちらにも回すことができ、第2、第3時間を表す為に24のメモリが刻まれています。

リューズを1段引き出すと時針を単独で操作できますので、時針の位置調整や24時間回してカレンダー早送りが可能です。
リューズを2段引くと秒針が止まります。この位置で基本の時刻調整が可能です。(GMT針も連動して動きます)

・第2時間帯を設定する場合

回転ベゼルを短針の指す時間とGMT針の指す時間が同じが確認する。(ベゼルのメモリがGMT針の指す時間です)
この時点でズレている場合は、先に修正しておく必要があります。

短針の指す時間とGMT針の指す時間がズレている場合は、リューズを2段引きして時刻調整の位置で針を進めて【GMT針をベゼルの12時を指す】ようにしておき、その後リューズを1段引きの状態で短針の単独操作で、【短針を12時】にセットします。(↓下記の画像のような状態です)

短針の指す時間とGMT針の指す時間が合っていれば、第2時間帯との時差分を【回転ベゼルを動かして】設定します。(時差が遅れの場合は時計回り、時差が進みの場合は反時計回り)

現在の時刻と比べて第2時間帯との時差が2時間遅れている場合は、ベゼルを時計回りに2時間分動かします。(上記の画像でいうと、5分の位置にベゼルの矢印をセットします)

上記の方法で、現地時間と第2時間帯を確認することができます。

・第3時間帯も設定する場合

回転ベゼルを短針の指す時間とGMT針の指す時間が同じが確認する。(ベゼルのメモリがGMT針の指す時間です)
この時点でズレている場合は、先に修正しておく必要があります。

短針の指す時間とGMT針の指す時間が合っていれば、第2時間帯との時差分を【短針を動かして】設定します。

短針の指す時間とGMT針の指す時間が合っていれば、第2時間帯との時差分を【短針を動かして】設定します。
現在の時刻と比べて第2時間帯との時差が-7時間(遅れ)の場合は、短針を7時間分戻します。

例)東京からスイスに出発する時間がお昼12時→スイスは東京より-7時間(遅れ)の時差がある場合、短針を7時間分 半時計回りに戻すと朝5時。(GMT針はベゼルの12時を指しているので、これで現地時間(スイス)と第2時間帯(東京)が確認できる)
(分針、秒針は各時間帯で共通となります)

ここからが第3時間帯の確認です。

時間を知りたい国の時差分、回転ベゼルを回します。 (時差が遅れの場合は時計回り、時差が進みの場合は反時計回り)
回転ベゼルを動かすことによりGMT針が、第3時間帯を指します。
(回転ベゼルの▼を文字板の12時方向に戻すと、元の第2時間帯を表示します)

海外にいく、海外の時間が知りたいなどの理由がない限りは、24時間計としてのご使用が一般的です。

修理完了後、納品前のお写真です

この度は当店をご利用頂きまして、誠にありがとうございました。
また何かございましたら、どうぞお気軽にご相談くださいませ。

●今回の修理内容

オーバーホール、裏蓋パッキン、ゼンマイ、仕上げ(磨き)、チューブパッキン

修理料金:4万円台後半(税抜) ※修理当時の価格