ロレックス 3番車オーバーホールゼンマイチューブパッキン仕上げ(磨き)切替車裏蓋パッキン
ロレックス サブマリーナ のオーバーホールを実施しました(神奈川県横浜市のお客様)
神奈川県横浜市のお客様より、時計修理の匠工房に、ロレックス サブマリーナ (Ref. 14060)の修理ご依頼がございました。
遅れだし、突然止まってしまいました。オーバーホールと仕上げ(ケース・ブレス磨き)希望。とのことでご相談を頂きました。
※到着時のお写真を使用しております。
ロレックス サブマリーナについて
ロレックス サブマリーナは、ダイバーズウォッチの名作と言われており、安定の人気を誇るロングセラー機種です。
1953年頃にファーストモデルのRef.6204が登場し、翌年の1954年頃に発表されたRef.6205より、ベゼル部分に1分間隔の目盛りが 15分までプリントされ、現在(2020年)に至るまでそのデザインは引き継がれています。
Ref.6536より、片巻上げから両巻上げに進化し、針のデザインがメルセデス針(ベンツ針)となりました。その呼び名は、有名な自動車メーカーのメルセデスベンツの”スリーポインテッドスター”に似たデザインが時針に用いられているからと言われています。
その後、ドーム形の風防ガラスからフラット形に変化や、リューズがトリプロックリューズに進化、現在では定番である日付の付いたタイプなど、実用性を高める為に様々な試行錯誤が繰り返され、現在のモデルに至ります。
時計の状態
今回はオーバーホールに加えて、裏蓋パッキン、ゼンマイ、切替車、3番車を純正品で交換致しました。
自動巻きの時計にとって重要な切替車が不良の場合、ゼンマイを巻き上げる効率が低下しますので、すぐに止まる/遅れるといった症状が現れます。
3番車も輪列を担う重要な歯車です。 ゼンマイの動力を伝え、回転速度を調整する役割があります。
そして重要なゼンマイですが、長い板状の金属で出来たゼンマイは機械式時計の動力源であり、手巻き時計と自動巻き時計ともにゼンマイが解ける際のエネルギーで針が動く仕組みとなっています。
金属疲労により本来の力を伝えることができず、精度も出にくくなっているケースもありますので、出来る限りゼンマイは消耗部品とお考え頂き、交換されることをお勧めさせて頂いております。
お客様より、追加で仕上げ(ケース・ブレス磨き)のご依頼も頂きました。
今回のお客様は、以前に別のロレックスの修理ご依頼を頂いた際に、仕上げ(ケース・ブレス磨き)のご依頼を頂いておりました。
元々大事にご使用されておられたようで、そこまで酷いキズは見られないロレックス サブマリーナでしたが、ブレスのコマが大きいタイプですので、仕上げをされると5連のタイプに比べて一層綺麗に感じます。
修理完了後、納品前のお写真です
この度は当店をご利用いただきまして、誠にありがとうございました。
また何かございましたら、どうぞお気軽にご相談くださいませ。
●今回の修理内容
オーバーホール、裏蓋パッキン、ゼンマイ、切替車、3番車、仕上げ(ケース・ブレス磨き)、チューブパッキン
修理料金:6万円台半ば(税抜)※修理当時の価格