修理事例のご紹介

ロレックス 3番車オーバーホールゼンマイチューブリューズローター真仕上げ(磨き)裏蓋パッキン

ロレックス デイトジャストのオーバーホールを実施しました。(東京都大田区のお客様)

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東京都大田区のお客様より、時計修理の匠工房に、ロレックス デイトジャスト(Ref.69173)の修理依頼がございました。

ロレックス デイトジャスト (Ref.69173)は、 風防ガラスがサファイアガラスになり、耐傷性が強くなった機種です。

長年使用してきたロレックスの時計を今回娘に譲ろうとおもいますので、
一度見ていただきまして、メンテナンスをして綺麗にして渡そうと思いますので宜しくお願い致します、とお申し込みがございました。

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※到着時のお写真を使用しております

デイトジャストについて

ロレックス デイトジャストと言えば、ロレックスを代表するモデルであり、世界的に高い所持率を誇る、ベストセラーの名作です。
日本のバブル期には、デイトジャストのイエローゴールドとステンレスのコンビが圧倒的な人気を博し、需要に供給が追いつかなくなったそうです。

名前の由来はロレックスが開発した画期的な機構、”デイトジャスト機構”です。
デイトジャスト機構とは、午前0時にパチッと日付が切り替わるというものです。
今では当たり前に思える技術ですが、当時はロレックスが先駆けて開発したオリジナル機構でした。

文字板も多彩なバリエーションがありますので、選ぶ楽しみも増える時計がロレックス デイトジャストです。


時計の状態

ムーブメント内部の油が無い状態でしたので、オーバーホール(分解掃除)をさせて頂きました。

ロレックスは丈夫な時計ですが、やはり油が無い状態で動かしておりますと、部品に負荷がかかりますので、定期的なオーバーホールをお勧めさせて頂きます。

お客様の時計は、リューズのロックがかなり浅い状態でしたので、リューズを純正部品で交換させて頂きました。
ロックがかなり浅い状態でしたので、受け側のチューブも純正部品で交換させて頂きました。

・リューズ(ゼンマイを巻き上げたり、時刻や日時などを操作する部分で、ロレックスのリューズには、王冠(クラウン)マークがついています)
・チューブ(リューズ固定するため、ケース側についている部分)

リューズロックがかなり浅い状態でリューズだけ交換しましても、受け側のチューブを交換されないと、せっかく交換したリューズロックのネジ山の摩耗が早く進んでしまいます。

リューズは、受け側のチューブとのネジ山がかみ合い、固定(ねじ込み)される仕組みとなっております。
ネジ山が潰れてしまったり摩耗が進みますと、リューズをねじ込むことができなくなり、飛び出た状態になってしまいます。
リューズのねじ込み不良(飛び出た状態など)の場合は、ロレックス本来の密封性が失われてしまい、リューズ部分から湿気や水、ゴミ等が入り込みやすくなり、時計にとって良くない状態になります。

今回のお客様のリューズは、ロックがかなり浅い状態(ほぼ引っかからない)でしたので、交換をご提案させて頂きました。(その内ねじ込み出来なく、飛び出た状態になる事が予想できた為)

加えて、裏蓋パッキン、ゼンマイ、ローター真、3番車を純正部品で交換させて頂きました。

・ゼンマイ(機械式時計の動力であり、巻き上げられたゼンマイがほどけようとする力で機械式時計は動きます。全ての歯車がこの動力を源としています)
・ローター真(自動巻きの時計に必要不可欠な部品、ローターを中心で支えている部品がローター真です。
定期メンテナンスを実施していない状態で使用していると、内部の油劣化などにより、ローター真に負担がかかり摩耗してしまうケースが多いです。)
・3番車(2番車より伝わった動力を、4番車に伝える歯車です。輪列を担い精度にも関係する歯車ですので、交換が必要になるケースが多いです。)

今回は交換部品が複数必要なお見積りとなりましたが、お嬢様に譲られるとの事でしたので、仕上げ(ケース・ブレス磨き)もお願いします、とお客様よりご連絡がございました。

ブレスの隙間や裏蓋周りに、長年の汚れが蓄積されていましたので、オーバーホールに含まれる【洗浄】サービスでも十分キレイになったと思われるお客様が多いですが、 仕上げ(ケース・ブレス磨き) をされますと小傷が取れますので、やはり一段と綺麗になります。

きっとお嬢様もお喜びになるだろうと思いました。

修理完了後、納品前のお写真です

●お客様の感想

時計の納品後、お客様よりご連絡を頂きました。


初めて利用させていただきました。色々と修理店を探している中、匠工房さん知り一度お電話してみました。
とても親切丁寧な対応でした。修理内容や料金も細かくご連絡を頂いたのでわかりやすく丁寧な説明で安心してお任せすることができました。
修理完了後の追加料金もないとの事で、その点も安心出来ました。
出来上がって帰ってきた時計をみてビックリ大満足です。感謝、感謝です。
今後の使い方のアドバイスもお電話でご説明頂きまして、ありがとうございました。大切に使いたいと思います。
娘も大変喜んでおります。
本当にありがとうございました 。


誠にありがとうございました。

時計修理の匠工房は、ロレックスのリューズやガラスも、【純正部品】でご提案が可能でございます。(※一部機種を除く)

ロレックスは価値を保つ為にも、定期的なオーバーホール、純正部品での修理をお勧めさせて頂きます。

●今回の修理内容

オーバーホール、裏蓋パッキン、ゼンマイ、リューズ、チューブ、3番車、ローター真、仕上げ (ケース・ブレス磨き)

修理料金:7万円台後半(税抜)※修理当時の価格