修理事例のご紹介

ロレックス 2番車オーバーホールコハゼゼンマイツヅミ車裏蓋パッキン

針回し不良・リューズがガリガリする/オーバーホール・部品交換(京都府京都市のお客様)

oyster-perpetual

京都府京都市のお客様より、時計修理の匠工房に、ロレックス オイスター パーペチュアル (Ref. 67480)のご依頼がございました。

止まりがちだった時計が、完全に止まってしまったので見ていただきたいです、との事でご相談を頂きました。

4年ほど前に、他店さまでオーバーホールを実施されたそうです。

※到着時のお写真を使用しております

ロレックス オイスター パーペチュアルについて

オイスターケースとパーペチュアル機構を備えたシンプルなデザインは、 不具合が比較的起きにくい機種といえます。

70年代にはクォーツ時計の台頭があり、スイスの時計メーカーがクォーツ時計にシフトしていく中で、ロレックスは基本的に大きく方向転換は行わず、自動巻きムーブメントの改良や既存のモデルの強化を図りました。

それにより、ロレックスのブランド価値は落ちることなく、逆に高まる結果となりました。

オイスターパーペチュアルがリニューアルされた2008年頃には、クロノメーター規格となり精度も向上し、現在では文字板のカラーバリエーションも増え、選ぶ楽しみも増えました。

外装やムーブメントにおいて常に進化を続ける姿勢が、 ロレックスが愛され、評価される所以だと思います。


時計の状態

お客様の時計は、ムーブメントの油劣化に加えて、リューズ操作/針回しの際に、ガリガリする症状がございました。

今回は、オーバーホールに加えて裏蓋パッキン、ゼンマイ、2番車、ツヅミ車、コハゼの交換が必要となりました。

・ゼンマイ
機械式時計の動力源です。巻き上げられたゼンマイがほどけようとする力で機械式時計は動きます。

・ツヅミ車
マキシン( 時刻合わせやゼンマイ巻きなどする際に必要な、リューズについた軸 )と連動しており、ゼンマイの巻き上げや、 時刻合わせに関わる部品です。

・コハゼ
ゼンマイの巻き上げの際に、逆回転を防止する役割を担っています。

・2番車
分針を動かす歯車で、1時間に1回転します。

納品前の動作確認ではリューズ操作もスムーズになり、当初はブレスの間や裏蓋の溝に汚れが溜まった状態でしたが、オーバーホールに含まれる洗浄サービスで輝きを取り戻しておりました。

デイトジャストからデイト表示を除いた外観のオイスター パーペチュアル (Ref. 67480)は、操作もしやすく、大きすぎず小さすぎず、実用性が高い時計です。

修理完了後、納品前のお写真です

洗浄サービスで、溜まった汚れもキレイになりました

この度は当店をご利用頂きまして誠にありがとうございました。

年々ご使用されることにより、部品の摩耗は進みますので、定期的なメンテナンスをお勧めさせて頂きます。

●今回の修理内容

オーバーホール、裏蓋パッキン、ゼンマイ、2番車、ツヅミ車、コハゼ

修理料金:4万円台後半(税抜)※修理当時(2020年)の価格