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オメガスピードマスターのオーバーホールはいくらかかる?費用と依頼方法まとめ
オメガは、ロレックスと並び日本で人気の時計ブランドです。そのなかでもスピードマスターはもっとも人気のモデルと言っても過言ではありません。NASAの公式時計にも選ばれる堅牢性と高精度が魅力の時計ですが、定期的なメンテナンスであるオーバーホールが必要です。
しかし「オメガスピードマスターにオーバーホールは本当に必要なのか?」「スピードマスターの費用ってどのくらいかかるの?」という疑問を抱く方も多いかと思います。この記事ではオメガスピードマスターにオーバーホールが必要な理由や、オーバーホール依頼方法、そして費用を解説します。オメガスピードマスターのオーバーホールを考えている方は、ぜひ参考にしてみてください。
オメガスピードマスター なぜオーバーホールが必要?
オメガスピードマスターは人類初の月面着陸の際に着用していたことでも知られ、ムーンウォッチの名前で呼ばれることもあります。NASAの公式時計として認められるには、丈夫で壊れにくい、そして高精度であることが求められ、それを唯一クリアしたのがオメガスピードマスターと言われています。
これだけ頑丈で高精度なスピードマスターでも、オーバーホールをしなければいけないのか?という疑問を持つ方もいるかと思います。ここではオーバーホールがどういうメンテナンスなのか、なぜスピードマスターにオーバーホールが欠かせないのか説明します。
オーバーホールとは
オーバーホールとは、腕時計の分解洗浄を指します。オーバーホールの作業の流れは、内部のムーブメントの部品を分解し、点検、洗浄して油を差し組み上げる作業です。車に車検が必要なように、時計にも定期的なメンテナンスが必要です。
機械式時計のムーブメントは100以上の小さな部品で成り立っています。そのため外から見て問題なく動いていても、内部では小さな部品に異常が発生していることがあります。そのまま異常を放置してしまうと、他の部品にも悪影響が広がり、最終的に腕時計の故障につながってしまいます。
腕時計が壊れてから修理しようとすると、交換部品の費用がかさんで高額になったり、修理自体ができないほど壊れてしまったりします。そのため、腕時計が通常通り動いていても、点検のためにオーバーホールを行う必要があるのです。小さな不具合を早期に見つけることで、腕時計を長期間使い続けることができます。
また機械式時計は摩耗が激しい部分には油が塗布されています。この油は時間が経つと、乾いたり変質したりして周りの部品の動きを悪くしてしまうため、定期的に塗り直す必要があります。他にもパッキンは年数が経つにつれて弾力性がなくなり劣化していきますので、これも定期的に変える/グリスを塗布する必要があります。
オーバーホールの推奨頻度
オメガスピードマスターのオーバーホールの推奨頻度は、3~5年に1度と言われています。オメガが独自開発したムーブメント、コーアクシャル機構を搭載している時計は、部品の摩耗を押さえる設計が施されており、壊れにくいという特徴があります。またコーアクシャル機種はオーバーホールの頻度も8~10年に1度と言われており、一般的なムーブメントよりもオーバーホールの頻度が少なくなくて済みます。(※コーアクシャル機種は、直接メーカー様へのご相談をお勧め頂きます)
しかしこの頻度はあくまでも通常使用によるもので、この期間よりも短くてもスピードマスターの動作に違和感がある場合は、すぐにオーバーホールを依頼するようにしましょう。
オメガ スピードマスターのオーバーホール依頼方法
オメガスピードマスターのオーバーホールを依頼するには、大きく次の2つの依頼方法があります。
- オメガ正規の販売店であるメーカーに依頼
- 民間の時計修理店に依頼
それぞれのメリット、デメリットを紹介します。
オメガ正規店にオーバーホールを依頼
オメガの販売元であるメーカーにオーバーホールを依頼する方法です。この方法の1番のメリットは安心感があるということです。当然、部品はすべて純正品でメーカーの時計師による丁寧なオーバーホールを受けられます。
オメガ正規店に依頼するデメリットは、費用が高額である点です。民間の時計修理店に比べて、3~5割程度高くなり、部品交換があると10万円近くなることも珍しくありません。また、メーカーは常にオーバーホールの依頼の時計を抱えているため、オーバーホール完了まで6~8週間ほど待つ必要があります。
時計修理店にオーバーホールを依頼
民間の時計修理店にオーバーホールを依頼する方法では、価格が安くオーバーホールの期間が短いというメリットがあります。しかしその一方で、多数の時計修理店が存在しているため、優良な時計修理店を見極めなければいけないという点があります。
安いだけで選んでしまうと、時計修理の資格を持たない人によるオーバーホールが行われる可能性もあり、最悪の場合は時計の状態が悪化してしまうこともあります。そのため下記の3つのポイントに気をつけて時計修理店を選ぶようにしましょう。
- 資格を持った時計修理技師が在籍している
- 修理後の保証期間を設けている
- 過去の修理対応実績が豊富にある
1つ目は、資格を持った時計技師が在籍しているかどうかです。時計修理には、国家資格である時計修理技能士という資格があります。時計修理技能士は時計修理に関する知識だけでなく一定の期間、経験を積まなければ受験することはできません。そのため、時計修理技能士の資格を持っている時計技師はそれだけ知識と経験が豊富であると言えます。
2つ目は、修理後の保証期間を設けているかです。メーカーでは修理後に保証期間を設けていますが、一部の時計修理店では同じように一定期間の保証期間を設けている店舗もあります。こういった保証を掲げている店舗には、時計修理の技術力に自信があると言えます。またサポート体制がしっかりとしているため安心して依頼できると言えます。修理後に万が一故障する可能性もゼロではないため、必ず保証期間を設けている店舗に依頼しましょう。
3つ目は、過去のオメガスピードマスターの修理対応実績が豊富にあるのかです。これまでに、たくさんのオーバーホールを対応してきた店舗は、それだけさまざまな修理内容に対応できると言えます。時計修理店を選ぶ際は、過去の修理実績に目を通すようにしましょう。
オメガ スピードマスターオーバーホール料金一覧
オメガスピードマスターオーバーホールの、メーカーと民間の時計修理店の代表である匠工房の料金一覧です。(※2022/6時点)
モデル | メーカー | 匠工房 |
---|---|---|
スピードマスタースタンダードモデル | 87,000~ | 32,000~ |
プロフェッショナル 手巻き | 87,000~ | 33,000~ |
コーアクシャル(CO-AXIAL機種) | 見積り | 受付不可 |
X-33などクォーツクロノグラフ | 見積り | 受付不可 |
こちらの料金はオーバーホールの基本料金となるため、交換部品があればその費用が加算されます。多くはパッキンやゼンマイなどを交換するためこの費用よりも少し高くなります。
また、上記のモデルは代表的な一部分であるため、タイプや仕様によって料金が変わってきます。詳細な金額を知りたい方は、お気軽にお見積りをお申し込みください。
無料見積り宅配パックからお申込みいただくと、送料・見積もり・キャンセル料無料で対応しています。
オメガスピードマスターを長持ちさせる秘訣は?
オメガスピードマスターを定期的にオーバーホールするのはもちろん、長く使うには日常での使い方も重要です。ここではオメガスピードマスターの長持ちさせる秘訣を紹介します。
自分でできる!日常のメンテナンス
オメガスピードマスターを長持ちさせるには、日頃のメンテナンスが重要です。腕時計は皮膚に密着するという性質上、皮脂汚れがつきやすくリューズや裏蓋の隙間に汚れがたまりやすいです。汚れや埃を拭き取らずに放置してしまうと、サビや時計の劣化の原因になります。
そのため、使い終わった腕時計は柔らかい布でケースや裏蓋などを拭き取るようにしましょう。くれぐれも、水道でジャブジャブ洗わないようにご注意ください。また、金属ブレスレットはコマの隙間に汚れがたまりやすいため、時々は毛先の柔らかい歯ブラシや爪楊枝で隙間の汚れを落とすようにしましょう。
それでも、日々のメンテナンスはなかなか面倒だと感じるかと思います。匠工房では、オーバーホールを依頼いただいた方に、日常の汚れを綺麗に落とす独自の洗浄サービスを行っています。オーバーホール時の無料サービスとなるため、オーバーホールを検討している方は、お気軽にご依頼ください。
スピードマスターに傷が付いてしまったら?
オメガスピードマスターに傷がついてしまった場合は、自分で落とそうとせずそのままにしておくことをおすすめします。市販の傷落としのクリームを使うことで傷を目立たなくすることができますが、時計に適切なクリームを使わなければ時計を傷めることになってしまいます。そのため、時計の傷はそのままにして、オーバーホールの際に傷を落としたい旨を伝えるようにしましょう。
薄い傷であれば、時計を研磨することで傷を消すことができます。匠工房では、外装仕上げを承っています。新品のように綺麗になるとお客様からも好評いただいているサービスですので、傷を落としたいと感じている方は、オーバーホールと一緒にお申し込みください。
オメガスピードマスターのオーバーホール事例
匠工房でこれまで行った、オメガスピードマスターのオーバーホール事例を紹介します。
- オメガ スピードマスター レーシング シューマッハ
▼オメガスピードマスター レーシング シューマッハ/オーバーホール、風防ガラス、仕上げなど
時計の止まりや遅れ、自動巻きの持続時間が短いということで、オーバーホールの依頼をいただきました。
定期的にオーバーホールをいただいていたため、交換部品は少なくて済みました。オーバーホールでは裏蓋パッキンとゼンマイの交換を行いました。裏蓋パッキンとゼンマイは劣化しやすいため、破損していなくても定期的に交換する必要があります。
また、今回はガラスの交換、外装仕上げを一緒にお申込みいただきました。ガラスは純正品の入手が困難だったため、代用品で提案させていただきました。外装仕上げによって小傷が取れ、もともと状態は良かったですがさらに綺麗になりました。
匠工房では、基本的にオメガの交換部品は純正品で対応させていただいています。しかし一部部品が入手できない、価格が高騰している場合には代用品でお客様に提案し、納得していただいてから修理を進めています。お客様の許可なしに代用品で対応することはありませんので、安心してご依頼ください。
- オメガ スピードマスター プロフェッショナル
▼オメガスピードマスター プロフェッショナル/オーバーホール、ゼンマイ交換など
手巻きでゼンマイを巻き上げたところ、ゼンマイが切れてしまったため修理の依頼をいただきました。24年前に購入して以来初めてのオーバーホールということでしたが、状態が良く大切に使われていたことがわかりました。
内部を点検したところ、ムーブメントの油も切れていたため、オーバーホールと裏蓋パッキン、そしてゼンマイの交換を行いました。今回は幸い、状態が良かったですが、ムーブメントの油が切れていると他の部品に悪影響を及ぼす危険性があるため、定期的なオーバーホールをおすすめします。
- オメガ スピードマスター オートマチック
▼オメガスピードマスター/オーバーホール、切替車、ガラス交換など
パンダダイヤルと言われており、インダイヤルとのコントラストが目を引くモデルです。
今回はガラスのひび割れ、ベルト修理、外装仕上げの依頼をいただきました。時計の3時位置にガラスのひび割れが入っていたためガラスの交換を行いました。純正品のガラスは価格が高騰しており、このモデルのガラス(純正品)の費用だけで6万円かかりました。(通常、一般的なスピードマスターのガラスで、ここまでお値段がかかることはほぼございません。)費用が高額になるため、お客様に確認したところ、あっさりと快諾していただきました!
ガラス交換を行い、洗浄サービスでブレスや裏蓋の溝の汚れが落ちたことでとても綺麗になりました。オメガの純正部品は、以前よりも価格が高騰しているため、必ず事前にお見積りで確認していただき、お客様に納得いただいてから作業を進めています。
匠工房ではオメガスピードマスターのオーバーホールを承っています
匠工房ではオメガスピードマスターのオーバーホールを送料・見積もり・キャンセル手数料無料で承っています。
「古い機種で部品が入手できない」「修理料金が高すぎて修理を断念した」というお客様からも、多数ご依頼をいただいております。
- 交換部品は基本的に純正品を使用
- 1級時計修理技能士が在籍
- オリジナル洗浄、防水検査が無料
- 修理後の保証は1年(オールド機種は半年)
など、お客様に安心・満足していただけるサービスを提供していますので、オーバーホールを検討している方は、ぜひお気軽にご相談くださいませ。