修理事例のご紹介

オメガ オーバーホールガラスゼンマイピンパイプ切替車裏蓋パッキン

オメガ スピードマスター/オーバーホールとガラス交換の修理(福井県大野市のお客様)

オメガ スピードマスター

福井県大野市 のお客様より、時計修理の匠工房に、オメガ スピードマスター のオーバーホール/修理ご依頼がございました。

ガラスのひび割れ、ベルト修理、外装クリーニングを希望です。
との事でご相談を頂きました。

※到着時のお写真を使用しております。

オメガ スピードマスター オートマチック

ギリシャ語で” 最終・究極 “を意味するオメガ。

1971年に スピードマスター オートマチック(自動巻き)タイプが初登場しました。

それ以降、オメガはオートマチック(自動巻き)クロノグラフを中心としてラインナップを広げ、現在に至るまでスピードマスター クロノグラフはプロフェッショナル/オートマチックを含めてオメガの中でも人気の機種となっております。

クロノグラフとは、 ストップウォッチ機能を備えた時計です。

スピードマスターの場合は基本的に、2時方向のボタンでスタート(計測開始)→もう一度 2時方向のボタンでストップ(一時停止)→4時方向のボタンでリセット(計測終了)の手順となります。


※スピードマスターに限らず、クロノグラフの針を “秒針 と思われている”お客様もいらっしゃいますが、クロノグラフの針は、ある程度の負荷がかかる為、クロノグラフの針をリセットせずに動かし続けると時計に負荷がかかります。
持続時間が短い原因になる場合もございますので、ご注意くださいませ。


時計の状態

今回は、12時方向のピンが欠品しておりベルトが外れた状態で、ガラスにもヒビが見られ、お客様もガラスの交換をご希望されておられました。

基本的には、純正品でのご提案を心掛けておりますが、オメガの外装部品(ガラス等)のお値段が高騰しており、以前に比べると手配も難しくなってきておりますので、 ガラスは外観上の違いがほぼ見られない合わせガラス(代用品)がある場合は、代用品でのご提案もしております。

デザインや素材によってお値段の変動がございますが、 ご参考程度に、オメガの代用品サファイアガラスの場合は1万円前半~1万円後半でご提案することが多いです。
プラスチック風防ガラスの代用品の場合は、6,000~8,000円位でのご提案が多いです。

純正品のガラスは、以前に比べて、非常にお値段が高騰しておりますので、代用品のガラスをお探ししました(通常は、オメガ スピードマスターの代用品ガラスでのご提案は多いです)が、今回のお客様のオメガは代用品がなく、純正品でのご提案となりました。

純正品のガラスのお値段がなんと、6万円(税抜)です。
※ガラスだけのお値段です!!


余談ですが、2015年に修理をご依頼いただいた 別のお客様 のオメガはプラスチック風防ガラスが付いており、
当時は純正品のプラスチック風防ガラスは、7,000円(税抜)でご提案しておりました。

2021年に定期メンテナンスと風防ガラスの交換をご相談頂きましたところ、プラスチック風防ガラス(純正品)は18,000円(税抜)でのご提案となりました。
(ただ、代用品の風防ガラスのご提案もできましたので、お客様からは代用品での交換をご希望いただきました。)


「ガラスの代金が高すぎる。今回はお客様からキャンセルされても当然だ。」
と思い、お見積りをお出し致しましたところ、

「 修理おねがいします。」

と、あっさりご返信を頂きました。

以前にメーカーさま、または他店さまでお見積りをされたのか、または非常に大事な時計の為、純正品のガラスなら修理しようと思って頂いたのか…。

修理のご依頼を頂いたからには、きちんと作業を実施し、精度の確認も行い、修理のご依頼日より約1か月ほどで納品とさせて頂きました。

オーバーホールに含まれる洗浄サービスで、日常で溜まった汚れが落ち、ガラスも新品になり、オメガ スピードマスターは輝きを取り戻しました。

修理完了後、納品前のお写真です

この度は当店をご利用いただきまして、誠にありがとうございました。
また何かございましたら、どうぞお気軽にご相談くださいませ。

●今回の修理内容

オーバーホール、裏蓋パッキン、ゼンマイ、切替車、ピン・パイプ(×3)、ガラス(純正品)

修理料金:10万円台後半(税抜) ※修理当時の価格