セイコー オーバーホールキャパシタ中留修理裏蓋パッキン
セイコー キネティック/オーバーホール、キャパシタ交換、中留修理など(大阪府高槻市のお客様)

大阪府高槻市のお客様より、時計修理の匠工房にセイコー キネティック オートリレー( 5J21-0A10 )の修理依頼がございました。
オーバーホールとベルトの修理をお願いします。(すぐに外れてしまう)
古いだけにもしベルト部品がない場合は、セイコーの同じようなベルトを取付したい思っておりますので宜しくお願い致します。
との事でご相談を頂きました。

※到着時のお写真を使用しております。中留がとまらない状態でした。
セイコー キネティックについて (5J21など)
キネティックは、腕の動き(運動量)を電気エネルギーに変換する自動巻き発電時計です。自動巻き時計の仕組みを応用し、動きによって発生した運動エネルギーを発電ローターに伝え、電流をキャパシタに蓄えます。
静止状態では充電されませんので、1日10時間以上の着用または、1秒間に2往復の早さで、約20cm位の距離を往復させるように振って充電を行うことがお勧めされています。
充電が少なくなると2秒運針になり止まる可能性が高くなりますので、上記の要領で振って充電することが推奨されています。(その場合は、目安として往復500回ほど)
そして、時計を全く使用しない状態が3日ほど続くと、キャパシタに蓄えたエネルギーの使用を最小限にするために自動パワーセーブ機能が働き、強制的に時計を止めます。
しかしパワーセーブ機能が働いた場合には針は止まりますが、心臓部分にあたる内部の回路では時を刻んでいます。
自動パワーセーブの状態で時計を振ると、内部で刻んでいた時刻を自動的に表示させます。(パワーセーブ中に蓄えられたエネルギーがなくなると、時計を振っても時刻復帰機能が働きません。その場合は振って電気エネルギーを蓄え、手動で時刻合わせを行う必要があります)
・時刻合わせをは、リューズを2段階引き出して、一旦秒針を止めます。
・リューズを回して時刻合わせを行い、リューズを通常位置に戻します。
注意事項として、パワーセーブ中にリューズを2段階引き出した状態にするとパワーセーブがキャンセルされ、刻み続けている時刻もリセットされます。
そして、リューズを2段階引き出した状態は、パワーセーブ中よりもエネルギー消費が大きくなりますので、このままでの放置は避けることが推奨されています。
キネティック(5J21など)を着用するのは週末だけ~など、着用するより外しておく日数が多い方には、自動パワーセーブではなく強制パワーセーブがお勧めされています。
止まった状態で約3日ほどすると自動パワーセーブ機能が発動しますが、強制パワーセーブはリューズの特殊操作で発動が可能です。
強制パワーセーブを行うには、リューズを通常位置より1段階引き出し、すぐに(1秒以内)通常位置に戻します。
(※秒針が2秒運針している場合は強制パワーセーブができません。)
時計の状態
オーバーホールに加えて裏蓋パッキンとキャパシタの交換、中留は修理で対応致しました。
本来であれば、この中留は交換が望ましい状態でしたが、製造中止機種のため、オーバーホールご依頼時に可能な範囲で調整を実施致しました。
(お見積りの際にお客様にきちんと記載し、了承を得て、修理進行を致しました。仮に、修正でも無理そうな場合は、修理不可とお伝えしております。)
代用品でのご提案も考えたのですが付け根が特殊な為、代用品を着けてしまうと時計とバンドの間に隙間ができてしまう為、中留は修正でご提案致しました。
そして、キャパシタはキネティックにおいて重要な部分となります。
キャパシタが劣化していると、発電したエネルギーがきちんと蓄えられません。
当店によく送られてくるキネティックの中には、キャパシタ交換が必要なものが多いです。
オールド機種のセイコーも、非常に多くご相談を頂いております。
私の腕にしっくりくるのは、この時計なんです。など、大事にされておられるお客様が多数いらっしゃいます。
お父さんからもらいました~、引っ越しの為に片付けをしていると~など、以前に比べると昔の時計を修理してご使用されるお客様が増えた印象があります。
納品前の確認では、中留もとまるようになり、正確な時刻を刻んでおりました。
お客様とお電話でやりとりさせて頂きましたが、大事にされているキネティックは幸せ者だと思います。

修理完了後、納品前のお写真です。
この度は当店をご利用いただきまして、誠にありがとうございました。
また何かございましたら、お気軽にご相談ください。
●今回の修理内容
オーバーホール、裏蓋パッキン、キャパシタ、中留の修理
修理料金:2万円台前半(税抜) ※修理当時の価格
セイコー キネティック/オーバーホール、キャパシタ交換など(大阪府大阪市のお客様)
大阪府大阪市のお客様より、時計修理の匠工房にセイコー キネティック オートリレー( 5J21-0A10 )の修理依頼がございました。
昔25年ぐらい前に父が使っていた時計です。
HPを拝見して、蓄電池交換やオーバーホールしてまた使用することができたらいいなと思い連絡しました。
との事でご相談を頂きました。

※到着時のお写真を使用しております。中留がとまらない状態でした。
時計の状態
オーバーホールと裏蓋パッキン、キャパシタ交換を実施致しました。
キネティックは、腕の運動量を電気エネルギーに変えてキャパシタに蓄えることで動いています。
ケースやブレスにキズはございましたが、20年以上前の時計とは思えないほど文字板や針の状態はキレイでした。
お父様から引き継いだキネティック、これからはお客様のお手元でしっかり時を刻んでくれると思います。
キネティックは動き(運動量)が少ないと十分な充電ができませんので、デスクワークなど腕の動きが少ない場合は、 1秒間に2往復の早さで往復させるように振り、充電されることをお勧め致します。

修理完了後、納品前のお写真です。
この度は当店をご利用いただきまして、誠にありがとうございました。
また何かございましたら、どうぞお気軽にご相談くださいませ。
●今回の修理内容
オーバーホール、裏蓋パッキン、キャパシタ
修理料金: 2万円台前半 (税抜)※修理当時の価格