修理事例のご紹介

オメガ オーバーホールゼンマイ裏蓋パッキン

オメガ シーマスター/時間が進んでしまう(山梨県上野原市のお客様)

omega

山梨県上野原市のお客様より、時計修理の匠工房に、オメガ シーマスターの修理ご依頼がございました。

時間が進んでしまう。定期メンテナンスとしてオーバーホールも希望。とのことでご相談を頂きました。

※到着時のお写真を使用しております。

オメガ シーマスターについて

オメガ シーマスターは、ブランド創業100周年を記念して1948年に発表されたモデルです。

進化を続けるシーマスターは、現在は防水性の優れた高級スポーツウォッチとして認知され、オメガ スピードマスターと並び、非常に人気のあるモデルです。

時計の状態

今回のお客様の時計は、ムーブ内の油劣化に加えて、ヒゲゼンマイが絡んだ状態でした。

ヒゲゼンマイはゼンマイより細く、精度に影響を及ぼす重要な部品です。
ヒゲゼンマイが絡むと、時間が異常に進む症状が見られます。

衝撃によりヒゲゼンマイが絡んでしまったと考えられますが、オーバーホール時にヒゲゼンマイの絡み直しも実施致しました。

そして消耗部品である裏蓋パッキン、ゼンマイも交換し、タイミング調整(精度調整)し、納品させて頂きました。

長い板状の金属で出来たゼンマイは機械式時計の動力源であり、手巻き時計と自動巻き時計ともにゼンマイが解ける際のエネルギーで針が動く仕組みとなっています。

金属疲労により本来の力を伝えることができず、精度が出にくくなっているケースもありますので、出来る限りゼンマイは消耗部品とお考え頂き、交換されることをお勧めさせて頂いております。


機械式時計は、小さないくつもの歯車・部品が複雑に噛み合って動力を伝達しています。

今回のお客様は、ヒゲゼンマイが絡んだ状態でしたので、時間が異常に進む症状がみられました。
時間が異常に進む場合は、ヒゲゼンマイの絡み、または磁気入りのケースが多いです。

最新ムーブメントのほとんどでは、耐震性能が高くなっておりますが、それでも衝撃の力を吸収できない場合は、ヒゲゼンマイの絡み、または部品の外れ/破損などが起こります。

年々、進化を続ける機械式時計ですが、定期的なメンテナンスをお勧めさせて頂きます。

修理完了後、納品前のお写真です

この度は当店をご利用いただきまして、誠にありがとうございました。
また何かございましたら、お気軽にご相談頂けますと幸いです。

●今回の修理内容

オーバーホール、裏蓋パッキン、 ゼンマイ

修理料金:3万円台半ば(税抜) ※修理当時の価格