メンテナンスコラム

ロレックス

ロレックスの時計が遅れる原因は?対処法と修理事例を解説

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「ロレックスが遅れている」「腕につけてもゼンマイが巻き上がらない」

ロレックスは、丈夫で壊れにくい時計の代名詞として、世界中で人気の時計です。

しかしそんなロレックスでも、遅れが発生することもあります。今回はロレックスの時計が遅れてしまう原因と対処法を紹介します。

実際に当店でお預かりした修理事例も紹介するため「オーバーホールに出そうか迷っている」という方は、ぜひ参考にしてみてください。

 

ロレックスが遅れるのはなぜ?

ロレックスは時計好きであれば、誰もが憧れるブランドです。時計ブランとしての知名度はもちろん、高い精度と壊れにくい堅牢性を兼ね備えていることも、長年人気であることの一つです。ではなぜ、丈夫なロレックスでも遅れが発生してしまうのでしょうか。ここでは、ロレックスが遅れる原因とその対処法を紹介します。

ロレックス遅れの原因と対処法1:巻き上げ不足

ロレックスが遅れる原因の1つ目は、ゼンマイの巻き上げ不足です。ロレックスをはじめとした多くのブランド時計は、機械式時計という機構でゼンマイを巻き上げることで動いています。簡単に言ってしまうと、ゼンマイ仕掛けのおもちゃと仕組みは同じです。このゼンマイがきちんと巻き上げられていないことによって、ロレックスが動かなかったり時計が遅れたりしてしまうことがあります。

巻き上げ不足の対処法は、毎日きちんとゼンマイを巻き上げることです。

「自動巻き時計だから、毎日時計を着けているから勝手に巻き上がるだろう」と思っていても、あまり動かなかったり着用時間が短かったりすると、十分に巻き上がらないこともあります。

この場合、着用するだけでなくリューズでしっかりとゼンマイを巻き上げる必要があります。リューズを引き出し、だいたい30~50回前後手で巻き上げれば、ゼンマイはほぼ巻き上がります。

このとき注意したいのが、乱暴にリューズを扱わないことです。リューズは細い巻き芯とつながっているため、乱暴に扱うと折れてしまう危険性があります。また、ゼンマイを巻き上げすぎると切れてしまう可能性もあるため、必要以上に巻き上げすぎないように気をつけましょう。

ロレックス遅れの原因と対処法2:故障

ロレックスが遅れる原因の二つ目は、故障です。ロレックス内部の機械は、100以上の小さなパーツが組み合わさって動いています。そのうちの一つのパーツに不具合が発生すると、他のパーツにも悪影響が及んでしまいます。

そのため、定期的に時計の点検・メンテナンスであるオーバーホールを行う必要があります。長年オーバーホールをせずに放置してしまうと、パーツに不具合が発生し、ロレックスの精度に狂いが出たり遅れが発生したりします。

何年にもわたってオーバーホールをしていないという場合は、内部の機械に何らかの不具合が起こっている可能性が高いです。そのため、早急に時計修理店に点検してもらうようにしましょう。

匠工房では、ロレックスのオーバーホールを行っています。無料見積りパックで申込をいただくと、送料・見積もり料金無料で時計を点検いたします。オーバーホールの代金は18,000円から対応しており、修理の内容によってはロレックス正規店より最大30~50%お得にメンテナンスができる場合が多いです。

「ロレックスに遅れが発生しているけれど、原因がわからない」という方は、まずは気軽にお申し込みください。

ロレックスの遅れの許容範囲

ロレックスに遅れが発生していても、実は通常使用に問題ない場合もあります。なぜなら機械式時計は、通常-10~+20秒くらいの進みや遅れがあるからです。ロレックスは機械式時計のなかでも高精度で、最新のモデルであれば一日5秒程度のずれと言われています。とはいえ、遅れに問題があるかどうか、どのように判断すればよいのかわからないという方も多くいるでしょう。ここでは、自分で日差を簡単にチェックできる方法を紹介します。

ロレックスの日差を自分で調べる方法

ロレックスの日差は、姿勢や気温、腕の動きの量などさまざまな要因が重ね合わさって変わってきます。そのため1日だけで測るのではなく、1週間ほどかけて日差の平均を出すと良いでしょう。

前述のように日差の平均が-10~+20秒くらいであれば、機械式時計の許容範囲と言えます。比較的新しいモデルでも、日差は5秒前後あるのが一般的です。アンティークであれば1分前後遅れることも珍しくありません。

初めて機械式時計を購入した方の中には、「ロレックスほどの高級時計であれば日に1秒もずれるのはおかしい!」という方もいますが、実際は精度が高いと言われるロレックスでもこれだけの日差が発生します。

また、時計歩度測定器を使う方法もあります。専門店で使われることの多い時計の精度をより精密に測れる機械ですが、ネットショップでも購入できます。詳しい精度が知りたいという方は、この測定器を一台持っているとより便利でしょう。

ロレックスのオーバーホールはどこに出せばいいの?

ロレックスが日に何分も遅れている場合、内部の機械が故障している可能性があります。そうした際、どこにオーバーホールを依頼すれば良いのでしょうか?ここでは、2つの依頼方法を紹介します。

  • 正規店

ロレックスのオーバーホールを依頼する1つ目は、販売元である正規店に頼む方法です。正規店である日本ロレックスでは、東京丸の内にあるサービスセンターに直接持ち込む方法か、郵送で送る方法があります。

正規店への依頼は、次のようなメリットがあります。

  • メーカーならではの安心感がある
  • 正規修理保証書がもらえる

正規販売店である日本ロレックスでは、専門の技術者による丁寧な対応が特徴で、他にはない絶対的な安心感があります。また、修理後には正規の修理保証書がもらえます。しかし、その一方で次のようなデメリットもあります。

  • 修理代金が高額
  • オーバーホールの期間が長い

正規店は手厚い保証がある一方で、高額な修理代金がかかります。基本のオーバーホール代金が高いのはもちろん、部品交換が発生することも珍しくないため、6~10万円程度かかると考えておいたほうが良いでしょう。

またオーバーホールに対応できる技術者の数に制限があるため、オーバーホールの依頼をしてもすぐに対応してもらえる可能性は低いです。正規店でのオーバーホール期間は、2~3ヶ月が一般的と言われています。

  • 時計修理店

時計修理店は、民間の企業が運営する時計修理を専門に行う店舗です。時計工房を持っているところから個人で運営しているところまで、規模はさまざまです。

時計修理店への依頼は、次のようなメリットがあります。

  • 正規店に比べて費用が安い
  • オーバーホールにかかる期間が短い

時計修理店に依頼する最大のメリットは、金額の安さです。正規店と比較すると、3~5割ほど安い価格でオーバーホールを受けることができます。ただし「安ければいい」というわけではありません。

時計修理店は数が多い分、接客や技術の質が異なります。安いだけの時計修理店に依頼すると、反対に時計の状態が悪くなったという事例もあります。そのため、品質が高い優良な時計修理店を選ぶことが重要です。

  • 優良時計修理店の見極め方

優良な時計修理店を選ぶポイントは、次の3つです。

  • 1級時計技能士が在籍していること
  • 修理後の保証がしっかりしていること
  • 純正部品を使っていること

時計修理には、時計修理技能士という国家資格が存在します。1級時計技能士は、資格の中でももっとも高度なものであり、高い技術力をもっていると認められています。時計修理店のなかには、そういった資格を持っていない技術者が対応することもあります。そのため、時計修理店の公式サイトで1級時計技能士が在籍しているか確認しましょう。

オーバーホールをしてもらったあとの保証内容を確認することも重要です。保証があれば、万が一不具合が発生しても保証範囲であれば無料で対応してもらえます。

また、時計修理店のなかには交換部品を純正ではなく安価なジェネリックパーツを使用しているところもあります。当然ですが、ジェネリックパーツは純正部品よりも品質が劣ります。また純正部品は、仕入先企業との取引実績や信頼関係が必要です。そのため純正部品を取り扱っている時計修理店は、第三者企業からの信頼や実績があると言えます。

匠工房では、上記3つのポイントを満たした時計修理店です。1級時計技能士による修理・オーバーホールを受け付けています。修理後の保証は1年間で、交換パーツは基本的にすべて純正品を使用しています。
(※社外品でのご提案となる場合は、お見積りの際にきちんとお知らせ致します。)

無料見積り宅配パックにて、日本全国からオーバーホール・修理のご依頼に対応しております。送料・見積もり・キャンセル手数料無料で対応しています。ロレックスの遅れが気になるという方は、お気軽にお問い合わせください。

ロレックス遅れの修理事例

ロレックスが一日に5分以上遅れる方や長年オーバーホールをしていないという場合、内部の機械に不具合が発生している可能性があります。ここでは、実際に当店で預かったロレックスの修理事例を紹介します。

  • ロレックス遅れの修理事例1:潤滑油切れ

依頼内容:リューズの不具合、遅れ

修理内容:機械の分解・洗浄、潤滑油塗布

リューズ部分が動かしにくいという依頼でしたが、全体的に部品の摩擦を防ぐ油が切れていました。潤滑油が切れていると、部品がスムーズに動かなくなり、精度が下がってしまいます。

幸い、今回はリューズの交換は無く、油を新たにさすことで症状は改善しましたが、油切れを長年にわたり放置すると、部品同士が摩耗してしまいます。そうなると部品を複数交換する必要があり、状態によっては高額になってしまう場合もある為、こまめなオーバーホールがおすすめです。

  • ロレックス遅れの修理事例2:磁気帯び

依頼内容:遅れ

修理内容:磁気抜き

ロレックスの遅れでの修理依頼でしたが、磁気帯びによる精度不良であることが判明しました。磁気帯びとは、名前の通り時計が磁気を帯びてしまうことで、内部の部品に悪影響を及ぼしている状態のことです。

私たちの身近には、スマートフォンやカバンの留め金、ノートパソコンなど、磁気を発生しているものがたくさんあります。無意識のうちに時計をこういった磁気の強いものに近づけてしまうと、磁気帯びが発生してしまいます。

磁気帯びを直すためには、専門の器具で磁気抜きをする必要があります。磁気抜きの機械は市販でも販売されていますが、失敗すると反対に磁気がさらについてしまうこともあるため、必ず正規店や時計修理店に依頼するようにしましょう。

  • ロレックス遅れの修理事例3:ゼンマイのトラブル

依頼内容:遅れ、新品仕上げ

修理内容:ゼンマイ交換など

ロレックスの遅れと新品仕上げ加工の依頼でした。今回はゼンマイに不良が見られました。ゼンマイは機械式時計の動力源と言われており、ゼンマイが解ける力を利用して、 いくつもの歯車が噛み合い、機械式時計は動いています。 ゼンマイの解ける力が弱くなると、精度に影響が出てしまいます。今回はオーバーホールに加えてゼンマイを交換することで、精度が改善しました。

金属疲労により本来の力を伝えることができず、精度も出にくくなっているケースもございますので、 動力源のゼンマイは消耗部品とお考えいただき、オーバーホール時には交換されることをお勧め致します。

新品仕上げ(ケース・ブレス磨き)はオプションとして、ご希望されたお客様に、お見積り時にご提案しております。打ちキズや深いキズまでは、追って磨くことができません(ステンレスがペラペラになってしまいます)ので、うっすら残る場合もございますが、長年ご使用されており、キズが多くついているほど、仕上げ(磨き)を実施をすることにより、一段と違いがわかります。

ロレックスが遅れるときはオーバーホールで点検しよう

ロレックスが遅れる原因と対処法を紹介しました。原因の一つに巻き上げ不足がありますが、遅れの原因の大半は内部の部品の破損や不具合によるものです。巻き上げ不足が原因ではない場合、早急にオーバーホールをする必要があります。

匠工房では、ロレックスのオーバーホールを18,000円から受け付けています。無料見積もり宅配パックで日本全国どこからでもご依頼可能です。

「愛用のロレックスを長く使っていきたい」「オーバーホール料金に負担を感じている」という方は無料見積り宅配パックからお申込みいただくと、送料・見積もり・キャンセル手数料無料で対応しています。ぜひお気軽にご相談ください。