メンテナンスコラム

ロレックス

ロレックスの時計が動かないときの原因と対処法を実際の修理事例とあわせて解説!

ロレックスは数ある時計ブランドの中でも、高精度で丈夫な時計と言われています。しかしロレックスは精密機械のため、丁寧に使っていても突然動かなくなってしまうこともあります。突然、腕時計が動かなくなってしまうと「どうして動かなくなってしまったのだろう?」と不安になってしまいますよね。

この記事では、ロレックスが動かなくなるときの原因と対処法を解説します。当店でお預かりした不動のロレックスの修理事例も紹介していますので、「ロレックスが動かない原因を知りたい」という方は、ぜひ参考にしてみてください。

ロレックスが動かないときの対処法

ロレックスが動かないときの原因の前に、対処法を解説します。ロレックスが動かない場合の対処法は、専門業者に修理を依頼することです。ロレックスの修理方法は大きく2つあります。

日本ロレックスへ依頼

1つ目は、ロレックスの正規メーカーである日本ロレックスへ依頼する方法です。この方法は、安心安全ですが、その分費用と納期がかかります。修理内容によって異なりますが、一般的にはオーバーホールで約10万円、2~3ヶ月の期間がかかると言われています。基本的なオーバーホール費用はもう少し安いですが、ロレックスが動かない場合、多くは部品交換が発生します。そのため交換した部品代がかかるため、結果的に10万円近くなってしまいます。

時間とお金に余裕がある方は、日本ロレックスへ依頼すると良いでしょう。

民間の時計工房へ依頼

2つ目は、民間の時計工房へ依頼する方法です。民間の時計工房の特徴は、日本ロレックスへ依頼するよりも費用が大幅に安いという点です。時計工房によって異なりますが、平均で30%~50%近く安くなります。また、修理期間も短く、平均で1~2ヶ月、早いところでは2~3週間で仕上がるところもあります。

しかし民間の時計工房は、個人で経営しているところから、全国にチェーン展開しているところまで、さまざまな店舗があり、技術力にも差があります。そのため、各時計工房の過去の実績や時計職人が在籍しているかを確認しておく必要があります。

匠工房では、国家資格の1級時計修理技能士のなかでも20年以上の経験豊富なスペシャリストたちが在籍しています。ロレックスに精通した技術者によるメンテナンスサービスを提供していますので、安心してご依頼ください。

ロレックスが動かないときの原因1:時計外部が要因

ロレックスが動かないときは、大きく目に見える外側の部分と内部のムーブメント部分のどちらかに大別できます。まずは時計外部の要因を見ていきましょう。

ベゼルが動かない

ロレックスの防水時計には、逆回転防止ベゼル、GMTマスターには回転ベゼルが搭載されています。こういった時計は、ベゼルと時計ケースの間に埃や汗、汚れなどが詰まってしまうと、動かなくなってしまいます。通常はブラッシングや日常の手入れで動くことが多いですが、まれに時計内部にゴミなどが入り込んでいると動かなくなってしまうことがあります。こういった場合は、上記で紹介した専門業者に依頼しましょう。

ベゼルが固着していたロレックスです

ケース・ブレスレットの破損

ケースやブレスレットが破損している場合、内部のムーブメントにも影響が及んでいる可能性が高いです。ロレックスの外装は非常に頑丈に作られているため、外部のケース、ブレスレットが破損するほどの衝撃が時計に加わっているということは、内部のムーブメントにも強い衝撃が加わっていることが考えられます。ケースやブレスレットが破損し、動かなくなっている場合は、早急に修理を依頼したほうが良いでしょう。

文字盤・針の破損

ロレックスが動かなくなった際に、同時に針が動かないと言う場合は、針を動かす内部の部品に何らかの異常が発生していることが考えられます。また、文字盤が汚れている場合や水が乾いたような跡がある場合は、内部に埃やゴミ、または水が入り込んでいることが考えられます。

水入りの影響と思われる、針のシミや夜光ヒビ・文字板にシミなどが見られます

ロレックスが動かないときの原因1:時計内部が要因

ロレックスが動かない場合の、時計内部の要因を解説します。

リューズの異常

時計が動かない際に、リューズも動かない場合、リューズの隙間に汚れやゴミが詰まっている、リューズが錆びているなどの原因が考えられます。この場合、無理に動かそうとすると、折れてしまったりリューズのネジ山が潰れてしまったりします。そのため、無理な力は加えずにそのまま専門店に修理依頼をするようにしましょう。また、万が一リューズが折れてしまった場合はリューズを一緒に持ち込むと良いでしょう。状態によってはそのリューズを使って修理できる可能性もあります。

リューズが固着していたロレックスです

ゼンマイが原因

ゼンマイは機械式時計の動力源のため、使っているうちに金属疲労により切れてしまうことがあります。リューズを巻き上げても空回りするような感触がある場合、ゼンマイが切れている可能性が高いです。また、ゼンマイは時計の精度を左右する部品のため、遅れや進み、精度が出ないなどの場合は、ゼンマイの異常も考えられます。

時計内部へ水が侵入している

時計の内側へ水が侵入した場合、早急な修理が必要です。なぜなら水が入ると部品が錆びてしまい、錆びた部品がさらに他の部品にまで悪影響を及ぼすからです。ロレックスはオイスターケースという高い防水性のケースを採用していますが、それはあくまでも正しい使い方をした場合に限られます。

リューズがしっかりと閉まっていなかったり、温泉につけてしまったりするといった誤った使い方をすると、防水時計であっても浸水してしまいます。水の侵入の心当たりがある場合は、早急に修理依頼をしましょう。

潤滑油の劣化

時計のムーブメントには、部品同士の摩擦を軽減するため、潤滑油が塗布されています。しかしこの油は、時間が経つと劣化したり乾いたりしていまいます。そのため定期的なオーバーホールで油を新たに塗る必要があります。しばらくオーバーホールをしていない場合、潤滑油が劣化または乾いていることが考えられます。

磁気帯びが原因

時計の磁気帯びも原因として考えられます。磁気帯びとは、時計内部に磁気が発生している状態のことです。時計のムーブメントは、金属でできていますが、金属は強い磁気にさらされると、磁気が移ってしまう性質があります。

スマートフォンやパソコン、カバンのマグネット式の留め具、電子レンジなどは強い磁気を発しています。これらの製品に時計を近づけてしまうと、磁気が内部のムーブメントに移り、磁気帯びしてしまいます。

通常、磁気帯びした時計は、精度が狂うことが多いですが、まれに止まってしまうこともあります。磁気帯びを解消するには、専門の器具で磁気抜きをする必要があります。

当店のロレックス修理事例

ロレックスが動かない場合の原因と対処法について紹介しました。ここでは当店で実際に修理したロレックスの修理事例を紹介します。

▼ロレックス GMTマスター/動かない

ロレックスのGMTマスターの修理依頼を受け付けました。こちらは、購入して20年以上経過し、10年ほど前に新しい時計を購入して以来、着用していませんでした。今回久しぶりに着用しようとしたところ、不動になっていたため修理をご依頼いただきました。

ムーブメントを点検したところ、油が劣化しゼンマイにも油汚れが付着していました。また一部部品に不良が生じていました。そのため部品を洗浄・注油、ゼンマイと不良部品の交換を行いました。

ムーブメントに塗布されている油は、時間の経過とともに劣化し、他の部品に汚れが付くなど影響を及ぼしてしまいます。そのため定期的なオーバーホールを行い、油の塗布を行う必要があります。ロレックスの機械式時計は3~5年に一度のオーバーホールが推奨されています。

時計修理店の中には、安価なジェネリックパーツを使用しているところもありますが、当店では、ロレックスの交換部品は、基本的に純正部品をご提案しておりますので、安心してご依頼くださいませ。


▼ロレックス オイスター パーペチュアル/針回し不良・リューズがガリガリする

ロレックスのオイスターパーペチュアルが、完全に止まってしまったとのことで修理依頼を受けました。4年ほど前にオーバーホールを行い、最近は止まりがちになっていたとのことです。また、リューズの巻き上げがガリガリするとのことでした。

時計内部を分解し点検したところ、ムーブメントの油劣化とゼンマイや2番車、ツヅミ車、コハゼの交換が必要でした。ツヅミ車やコハゼはゼンマイとリューズを結ぶ部品の一部で、これらの部品に不具合が発生していたため、リューズの力がうまくゼンマイに伝わらず、不動になったと考えられます。リューズの巻き上げがガリガリする場合、多くは上記のリューズで巻き上げた力をゼンマイに伝えるまでの部品に不具合が発生しています。そのまま放置するとさらに別の部品への破損につながってしまうため、お早めの修理をおすすめします。


▼ロレックス エクスプローラー2/持続時間が短くなり、急に止まってしまった

ロレックスのエクスプローラー2の持続時間が短くなり、急に止まってしまったとのことで修理依頼を受け付けました。前回のメンテナンスから10年以上経過しているとのことでした。

ムーブメントを点検したところ、ゼンマイや3番車、キチ車、ローター真、ツヅミ車の交換が必要でした。キチ車、ツヅミ車はリューズ周辺の部品、ローター真は自動巻きのローターを支えるための部品です。リューズで巻き上げた動力がゼンマイにうまく伝わらない上、ローター真が摩耗し自動巻きの動力もうまくゼンマイに伝わらなかったことから不動になったと考えられます。

とくにローター真は自動巻きのローターの動きを支える重要な部品ですが、メンテナンスをしないと油が劣化し摩耗しやすくなります。そのまま使い続けると、ローター部分が緩んでしまい、他の部品に接触して破損してしまうこともあります。定期メンテナンスを行うことで、こういった故障は防げますので、ぜひ定期的なオーバーホールをご依頼ください。


▼ロレックス エアキング/止まり。時計を振るとカタカタ音がする。

ロレックスのエアキングの時計修理の依頼をいただきました。10数年前に購入して以来メンテナンスをしておらず、突然止まってしまったとのことです。また、内部からカタカタという音が聞こえるとのことでした。内部を点検したところ、ゼンマイと3番車、ローター真の交換が必要でした。

こちらも長年オーバーホールを行っていなかったため、ローター真が摩耗していました。カタカタ音の正体は、ローター真の破損によるものです。

3番車は、ゼンマイがほどける力の調節や、精度を担う重要な部品の一つです。ロレックスは各部品が丈夫なため、一部が破損してもしばらくは動いていますが、長くは続きません。そのまま放置すると交換部品が増え、結果的に修理費用が高額になってしまいます。異音や巻き上げの感触など、違和感を覚えたら早いうちに修理を依頼することをおすすめします。

ロレックスが動かないときは早めの修理を!

ロレックスが動かない場合の原因と対処法、そして実際にお預かりした修理事例を紹介しました。ロレックスが動かなくなった場合、多くは内部のムーブメントに不具合や部品が破損しているため、早めの修理が必要です。

匠工房では、送料無料で全国から時計修理を承っています。見積もり、キャンセル料も無料のため、まずはお気軽にお申し込みくださいませ。