メンテナンスコラム

オメガ

オメガの時計が遅れる原因は?対処法と修理事例などを解説

「オメガの時計が毎日少しずつ遅れる」

「新品なのに遅れるのはなぜ?」

といったご相談をよく受けます。オメガは高精度で頑丈な時計ですが、使っているうちに遅れることがあります。それにはいくつか原因があり、機械式時計か電池式のクォーツ時計かによっても変わってきます。

今回は、オメガの時計が遅れる原因と対処法を紹介します。当店で実際に取り扱った修理事例をあわせて紹介しているため、ぜひ参考にしてみてください。

オメガが遅れる理由6つ

オメガが遅れる理由は、大きく6つあります。

機械式時計 特有の遅れ

1つ目は機械式時計特有の遅れです。機械式時計は、クォーツ時計や電波時計と比べると決して正確ではありません。そのためオメガの遅れで相談を承ると、時計に問題がなく機械式時計の誤差の範囲内のこともあります。

時計の1日の進みや遅れ具合を表すのに日差という言葉があります。機械式時計は気温や湿度、使用している状況によって精度は異なるため、日差はだいたい1週間~10日前後の精度を測り、その平均から算出します。例えば、日差-10秒という場合、平均で1日10秒遅れる時計ということになります。

具体的な日差の許容範囲は、1日±数秒~20秒くらいまで、アンティーク時計では、1日60秒~180秒までとも言われています。

1日10秒程度の日差程度でも、時計の時刻を合わせずに使い続けていると数分遅れているということもあります。数ヶ月使っていて数分遅れるという場合は、機械式時計の誤差の範囲内ということも考えられるため、10日間ほど時計の日差を測ってみましょう。

内部部品の破損

2つ目の原因は、時計内部の部品が破損していることです。オメガが遅れる場合、時計の精度をつかさどるテンプやヒゲゼンマイが破損していることが考えられます。これらの部品はとても繊細なため、ちょっとした衝撃でも壊れてしまいます。時計を落としたりぶつけたりした後に遅れが発生する場合は、この原因が考えられます。

自動巻き機構の不具合

3つ目の原因は、自動巻き機構の不具合です。自動巻時計は、半月状のローターという部品が回転し、ゼンマイを巻き上げます。しかしローターを支える部分は磨耗や経年劣化により、最初の状態よりもガタつきが大きくなったりローターが脱落したりしてしまうことがあります。そうなってしまうと、摩耗によって金属粉が出て他の部品に悪影響が出たり、異音が発生したりします。

またローターが回転してもゼンマイにうまく力が伝わらなくなり、結果的に時計が遅れるということにつながります。

部品の油切れ

4つ目は、部品の油切れです。時計の摩耗が激しい部品には、潤滑油が塗布されています。前述のローター部分や歯車、人工ルビー(石)などに注油しますが、この油は時間が経つと乾いたり劣化したりしてしまいます。油が乾く、劣化すると部品同士の摩擦が大きくなり部品同士の動きが悪くなってしまいます。

通常、定期的なメンテナンスであるオーバーホールを行うことで、油を塗り直しますが、長年オーバーホールを行っていないと、油切れによって時計の遅れが発生してしまいます。しばらくオーバーホールを行っていない場合、油切れが考えられますので、早急にオーバーホールを依頼しましょう。

時計の磁気帯び

5つ目の原因は、時計の磁気帯びです。磁気帯びとは、時計内部のムーブメントが磁化してしまい、精度が狂ってしまうことです。強い磁気を発する製品に時計を近づけると、ムーブメント内部の金属に磁気が移ってしまいます。クォーツ式ムーブメントは、機械式時計に比べると磁気帯びは起こりづらいですが、強い磁気にさらされると磁気帯びしてしまいます。

磁気を発する製品は、スマートフォンやパソコン、タブレット、充電器、カバンのマグネット式留め具など、身近なところにたくさんあります。

磁気帯びしているかは、方位磁石を近づけることで判断できます。方位磁石を時計に近づけ、方位磁石の針が触れた場合、時計が磁気帯びしている可能性が高いです。磁気帯びしている場合は、専用の器具で磁気を抜く必要があるため、時計修理店に依頼するようにしましょう。

回路不良

6つ目の原因は、回路不良です。これはクォーツ時計に起こる現象で、電池の力を動力に変える回路に異常が発生することで、時計が遅れてしまいます。とくに電池切れで長年放置していると、液漏れが発生し回路が破損してしまうことが多くあります。また一般的に回路の寿命は10年前後と言われているため、定期的に交換する必要があります。

クォーツ時計を動かないまましばらく放置してしまった、長年オーバーホールしていないという方は、回路不良が考えられます。

オメガ遅れるときの対処法

オメガ遅れるときの対処法は大きく2つあります。

正規メーカー店に依頼する

オメガの遅れを改善するための対処法の1つ目は、正規メーカー店に依頼することです。正規店は、高い技術力と純正部品の取り扱いがあるため、安心して依頼できます。ただしその分、料金は高額で修理期間も2~3ヶ月かかります。時間とお金に余裕がある方は、正規店に依頼すると良いでしょう。

民間の時計修理店に依頼する

オメガの遅れを改善するための対処法の2つ目は、民間の時計修理店に依頼することです。民間の時計修理店は、正規店よりも修理費用が30~50%近く安く抑えることができます。

民間の時計修理店は、個人店から全国規模のチェーン店、時計販売店との兼業店から時計修理専門店まで、さまざまな店舗があります。そのため、店によって技術力や接客の品質に差があります。とくに費用が相場よりも逸脱して安い場合は、アルバイトといった時計修理の資格を持っていない担当者が修理をしている可能性があります。優良な時計修理店を見抜くには、次のポイントを注意して確認しましょう。

  • 修理実績は豊富にあるか
  • 交換部品は純正品か
  • 技術者が時計修理の資格を保有しているか

オメガ遅れに関するよくある質問

オメガの遅れに関して、よくある質問と回答を紹介します。

オーバーホールはどのくらいの頻度がいいの?

オメガのメンテナンスに関する質問で、もっとも多いのが「どのくらいの頻度でオーバーホールをすればよいのか」というものです。一般的に時計のオーバーホールは、機械式時計が3~5年に1度、クォーツ時計は4年に1度と言われています。

しかし、オメガのコーアクシャルムーブメントと呼ばれる最新のムーブメントは、部品の摩耗が少なくオーバーホールの頻度が少なくても良いのが特徴です。コーアクシャルムーブメント搭載のオーバーホール推奨期間は、8~10年に1度と言われています。

※誠に恐れ入りますが、当店では コーアクシャル 機種は基本的にお受けしておりません。(部品手配が困難な為)

ただし上記の期間内であっても、日常使いで違和感を覚える場合や動作が普段と違う場合は、早めにオーバーホールを依頼するようにしましょう。部品の小さな不具合を放置すると、他の部品の破損にもつながってしまい、交換部品がたくさん発生し、結果的に費用が高額になってしまいます。

オメガのお手入れ方法・気をつけることは?

オメガに限らず、時計を長く使い続けるには、日頃からのお手入れが不可欠です。腕時計は、皮膚に密着しているため皮脂汚れやホコリなどがたまりやすく、そのまま放置すると錆や劣化につながってしまいます。毎日使い終わったら柔らかい布で拭くようにしましょう。

また、防水機能を搭載したシーマスターといったモデルでも、きちんとした使い方をしていないと内部に水が入ってしまうことがあります。リューズがしっかり閉まっていなかったり、強い水圧を当ててしまったりすると水が内部に侵入してしまうため、しっかりと閉めるようにしましょう。

オメガの傷を修理する方法

オメガをご使用されているお客様から、「時計のケースに傷がついてしまったけど、自分で傷を消す方法はありますか?」というお問い合わせをいただくことがあります。

回答としては、時計修理の長年の経験や知識がないかぎり、ご自身で時計の傷を消すのはおすすめしません。なぜなら、時計の傷消しは、多くの経験と高い技術力が必要です。研磨剤を使って削れば傷は落とせますが、傷の状態とケースの素材によって使う研磨剤やどの程度削るのかは、長年の経験と知識が必要です。

当店では、ケースとブレスの外装仕上げを行っています。オメガの修理を長年行ってきた一流の職人が傷の具合やモデル、使用環境などを考慮し、それぞれに最適な方法で仕上げ加工を行います。

深い傷や打ち傷など、すべての傷が取りきれるわけではありませんが、依頼前よりも綺麗にすることができます。お客様からは「新品のようになって嬉しい!」と感激の御礼をいただくことも多くあります。オメガの傷が気になるという方は、オーバーホールとご一緒にお申し込みください。

オメガ遅れの修理事例

オメガの遅れを当店で修理した事例を紹介します。

オメガスピードマスター

▼オメガ スピードマスター/時間がかなり遅れる。留め具のネジの破損。

オメガのスピードマスターが遅れるということでご依頼いただきました。ムーブメントを点検したところ、油の劣化と部品が破損していたため、オーバーホールと部品交換を実施しました。

また、ベルトの中留部分のスライドネジが変形しており、ベルトが閉まらなくなっていたため、可能な範囲で修正を行いました。


オメガシーマスター

▼オメガ シーマスター/オーバーホールと秒針の交換など。

オメガのシーマスターが遅れる、秒針の交換でご依頼いただきました。前回のオーバーホールは7年前ということで、ゼンマイに不具合が見られたためゼンマイ交換を行いました。また、もともと赤色だった秒針が経年劣化により色あせてしまっていたため交換いたしました。当店では、交換部品はオメガ純正のものを使っているため、部品交換が発生する場合も安心してご依頼いただければと思います。純正部品で対応できない場合は、お見積りの際にご連絡しております。


オメガスピードマスターレーシング

▼オメガ スピードマスター レーシングのオーバーホール、風防ガラス交換など。

オメガ スピードマスター レーシングの止まり・遅れでご依頼をいただきました。定期的にオーバーホールをしておられたため、内部部品の交換はゼンマイ以外に大きな交換はありませんでした。

オプションで風防ガラス交換と仕上げ加工をお申し込みいただきました。オメガの風防ガラスは現在、純正品の入手が困難なため、今回は代用品で提案させていただきました。仕上げ加工によって小キズが取れ、新品のような輝きを取り戻しました。


オメガの遅れ修理は匠工房にお任せください

オメガの遅れについて原因と対処法、そして修理に関するよくある質問と当店の修理事例を紹介させていただきました。オメガは機械式時計とクォーツ時計があり、それぞれ原因が違うことがあります。

とくに機械式時計は、細かな部品が連動して動いているため、一部の部品の小さな不具合が他の部品に影響を与えることがあります。そのため、巻き上げに違和感を覚えたり動作がいつもと違ったりする場合は、早めに修理を依頼することをおすすめします。

匠工房では、オメガのオーバーホール、修理をインターネットで受け付けています。無料見積り宅配パックをお申し込みいただくと、全国送料無料で時計の修理見積もりをお出しします。見積もり費用やキャンセル費用は無料、見積もり後の追加費用も不要なため、オメガの遅れが気になる方は、お気軽にお申し込みください。

また、時計を扱うのは国家資格である1級時計修理技能士かつ、20年以上オメガを専門に時計修理を行なってきた経験豊富なスペシャリストです。時計修理を専門に行ってきた当店だからこそできる技術とサービスを提供しています。1年間の修理後の保証(※アンティーク時計は3ヶ月)もあるため、安心してお申し込みください。